全身麻酔メモ

 バリウム検査があまり意味がない、と言う噂を聞きつけて、今年から会社での検査を拒否する事にした。
 代わりに自費で胃カメラを飲むことにし、先日体験してきた。
 以前、バリウム検査に引っかかって胃カメラを飲む事になった時、飲み込めずに思わず自分の手でカメラを引っこ抜いてしまった。
 ちなみにその時の医者、「なんてことをするんだ、いくらする機械だと思っているんだ!、い、いや、そうじゃなくてあなたの体が傷ついてしまったりするんですよ。」
 と言う訳で、今回は全身麻酔して検査に挑んだ。(もちろん違う医者で)
 全身麻酔は初体験だったので、不安だった。とにかく強制的に自分の意識を停止させられる、と言う盲目的な不安。

 まず、別室でキャスターのついた担架(手術室に患者を運ぶ時乗せられるヤツ)に寝かされて点滴を接続。この点滴は麻酔ではないらしい。血圧計と心拍系を別の腕に装着されられしばらく待たされる。
 ついに自分の順番が来て、手術室のようなところに運ばれる。薄暗くて何やらいろいろな装置が並ぶ。
 始める直前に看護師が注射器で麻酔薬を点滴の途中から注入。
 一瞬で意識がなくなる、と聞いていたがそうでもなく、徐々にぼんやりしてきた。眠たいのとは全然違う感じ。アルコールを飲んだ時のふわふわした感じをもっと濃くしたような感じ。そして意識喪失。その間三十秒くらいだったような気がするがもっと短い時間だったかもしれない。
 次に目が覚めた時は別室に寝かされていた。時計がなかったのでどれくらい意識がなかったのか分からなかったが自分では五分くらいしか寝ていなかったような感じだった。その後寝たり起きたりを繰り返しながらだんだん寝られなくなって退屈してきたところでようやく解放された。麻酔を打たれてからここまでおそらく二時間くらい。この時点でもまだ少しふわふわしていた。
 この日はお風呂は禁止。意識がなくなって溺れたりする可能性があるのだろうか。

 昔、胃腸風邪になった時、寝ていても夢の中で気持ち悪がっていた記憶があったので、胃カメラ検査も検査中気持ち悪い夢をみたりして結局苦しい思いをするのではないか、と心配していたが、夢は眠りの浅い時にしかみないので麻酔で深く眠っている時は全然大丈夫のようだ。

 経験してみて全然負担の無い検査だと感じた。バリウム検査と、検査を終えた後バリウムを排出する苦労の方がよほど負担が大きい。しかもあまり精度がないと聞いたらもうこれからは胃カメラ一択だ。