幼稚園卒園まで住んでいた団地の間取りを思い出しながら書き出す。
自分は北側にある和室でよく遊んでいたと思う。だからこの頃を思い出そうとすると陽の当たらない薄暗い部屋とその部屋から見えるどんより曇った空が浮かんでくる。
風呂場は南側にあった。風呂桶内で立ち上がると小窓から外が見えるのでよく外を眺めたものだ。
昼間に父親と一緒に入った記憶がある。
父はお盆の上に徳利とおちょこを載せて一杯楽しんでいた。
当時の父は30代前半。今の自分よりだいぶ若い父親の事を想像するとなんだか微笑ましい気分になる。
今日は休みだ。
そうだ、明るいうちに息子と一緒に風呂に入ろう。
陽の当たる風呂で一杯やるのも乙だな。
「おーい、かあさん、ちょっとお酒を持ってきてくれるかな」
みたいな。
自分もファンタグレープをもらって上機嫌だった事まで思い出した。
次は床を張る予定。