あく巻

 近所のスーパーでこじんまりと九州うまか市がやっていた。
 私は辛子高菜が好きなので買っていこうと物色を始めた。
 辛子高菜はご飯のお供にもよく合うし、豚骨ラーメンに入れるのも最高ったい。


 その時、家人が「あく巻」を見つけてきた。
 竹の皮でくるまれた500mlペットボトルくらいの大きさの物体。



 灰汁(あく)に漬けたもち米を灰汁に漬けた竹の皮で包んで灰汁で煮たものらしい。
 クセがあるけどそれがクセになる食べ物だと言う。
 ちょっと興味が湧いたのでこれも買って帰った。

 

 早速食してみた。

 そのまま食べると、何とも言えない独特の風味。
 ほうれん草をゆでた時のような、誰も住んでいない古い家のようなかすかなアンモニアのような。。。
 感想は、食べられなくもないがおいしくもない、だった。

 きな粉を付けて食べると、ほとんどわらび餅と同じ感じで、さきほど感じた独特の風味がさわやかなものになり、クセになる人の気持ちがちょっと分かる気がした。
 私的には新しい体験ができただけで満足。もう一度買って食べようとは思わなかった。

 

 今回はお値段(750円)より好奇心の方が勝ったので購入に至った訳だが、何十年も生きているとだいたい結果の予想がついてしまうのでお値段以上の新しいものに遭遇する機会がめっきり減ってしまった。
 そんな事を言っても、墓場にお金は持って行けないのでもう少し好奇心のレートを下げてなるべく色々な事を体験した方がいいのかなぁ、と思った。