難関

 ここのところ暇さえあればピアノの練習をしている。
 バッハの平均律プレリュードは一応弾けるようになった。(一応と言うのは上手ではないしたまに間違えるレベル)
 バッハのメヌエットも一応弾けるようになった。
  次にベートーベンの月光第一楽章を練習している訳だが、私はある問題を抱えていた。
 時をさかのぼる事数十年。少年時代、グローブを付けずに野球のボールをキャッチしようとして右手の小指を脱臼&骨折してしまった。
 骨折が直ってギプスが取れてしばらくして小指の関節がちゃんと動かない事に気が付いた。とは言っても日常生活には全く問題がなく、こぶしを握った時に小指だけ曲がりが悪いので発覚したレベルだった。
 日常生活で全く問題なかったので今までずっと放置していたのだが、ここにきて不都合が発覚した。
 月光は右手の小指でメロディーを、小指以外でアルペジオを弾くので何ヵ所か親指と小指の距離が一オクターブ以上離れたところを同時に弾かねばならない。これがぎりぎり届くレベルで非常に難儀だった。
 それはどうにかなると思ったが、全69小節ある中の26小節目まできたところで何ともならないパターン出現。(小指だけが他の指から離れているパターン)
 どうしても無理なので半日ほど挫折した。
 結局、レ♯親指、ファ♯人差し指、ソ♯中指と弾くところを
    レ♯親指と同時にサスティーン、ファ♯親指、サスティーン解除、ソ♯人差し指、と弾く事で対応する事にした。
 こんなことならちゃんと直しておくんだった。

握る方向だけでなく、広げる方向にも曲がりが悪い事に今頃気づいた図

どうにもならないパターン