田舎の一軒家。窓から外を見ると遠くから大量のスライムが波打ちながらこちらへ近づいてくるのが見えた。
怖くなり、そこら中の戸締りをした頃にはスライムは家まで到達し、壁を這い上がってきていた。
窓ガラスにも貼り付きアメーバーのように上へ、上へとよじ登る様が間近で観察できた。
ふと天井を見ると、小さな亀裂からスライムが染み出し、糸を引くように垂れてきた。
私は味噌汁茶碗にめんつゆを入れその垂れてきたスライムを茶碗で受け止めた。
するとスライムは茶碗の中で麺状に固まった。これはすぐ食べないとまたスライムに戻ってしまうので私は必死で食べ続ける。
お腹いっぱいになって食べられなくなった時が終わりだな、と考えながら。